アルバニアで「東南ヨーロッパ平和サミット」 

2019年10月30日

バルカン諸国、欧州全域から国家指導者、宗教指導者ら2500人が参加

第1次世界大戦の直接的な導火線となり、ヨーロッパの火薬庫とも呼ばれるバルカン半島で10月25日、UPFなどが主催する「東南ヨーロッパ平和サミット(Southeast Europe Peace Summit)」が開催されました。アルバニアの首都、ティラナにある国会議員会館で開かれた開会式にはアルバニアをはじめセルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、クロアチア、モンテネグロ、北マケドニア、チェコ共和国など50カ国以上の現職、元職の大統領、首相、国会議長、閣僚、国会議員、宗教指導者など2500人余りが参加しました。

「東南ヨーロッパの平和・安全保障・人類発展」をテーマに行われたサミットはアルバニア政府などの協力で開催されました。古くからキリスト教、ギリシア正教、イスラム教の対立など複雑な歴史的環境に置かれ、複雑な民族対立で引き起こされた民族浄化の悲劇があったバルカン半島で平和サミットが開催され、国内外から大きな関心を集めました。

アルバニアのエディ・ラマ首相の代理として参加したエリシャ・スピロパリ国会関係部長官は基調演説で、「宗教紛争、人種差別撤廃を目的とする今回のサミットは、アルバニアだけでなく、ヨーロッパ全体に大きな影響を及ぼすだろう」とし、「平和思想と共生・共栄・共義のビジョンを示した韓鶴子総裁のメッセージは、時宜にかなっている」と述べました。そのうえで、「アルバニア政府だけでなく、国民も支持するこのサミットの意義を広めていかなければならず、この場を借りて、平和のために前進するアルバニアになることを約束する」と強調しました。

北マケドニアのステボ・ペンダロフスキ大統領は基調演説で「共生・共栄・共義という言葉はあるけれども、実践をしない場合が多い。その実現のために行動しようとしている点で、この平和サミットは非常に重要である」とし、「これまで独裁政権と政治家たちの不正・腐敗によって多くの市民が苦痛を受けてきたが、今後はバルカン地域の実質的かつ生産的な平和プロジェクトを進めていかなければならない」と激励した。

ハシム・サチコソボ大統領は基調演説で「歴史を見ると、一国で繁栄することができないので、すべてのバルカン諸国が一つになり、欧州連合(EU)に加盟できれば」と語り、「コソボ国民はセルビアの平和を望んでおり、コソボは周辺国に暖かい手を差し伸べている」と伝えました。

同サミット組織委員会の共同議長を務めるアルフレッド・モイシウ前アルバニア大統領(=写真下)は主催者としてあいさつし、「この地域には過去、戦争、分裂、葛藤の歴史があったが、今回のサミットに多くの元大統領が出席してくれたことを感謝する」とし、「過去の痛みを許し、お互いの傷を癒すことによって、将来の世代に希望を与えなければならない」と語りました。

そのうえで、「韓総裁を通して新しい平和の時代がバルカンに訪れた。世界各地を回りながら、各国首脳が平和と調和のために活動するように訴えかけている韓総裁こそ平和の母だ」と述べました。

モイシウ氏の紹介を受けて登壇した韓総裁(=写真下)は、基調講演の中で、「人類文明史をリードしてきたのは西欧の文明だったが、その延長としての今日の世界は、自国中心主義や利己主義の中で、世界で起こっている多くの問題を解決できずにいる」と指摘。そのうえで、「先の者が後になり、後の者が先になる」との聖句をあげながら「アルバニアをはじめとするこの地域は、ヨーロッパ大陸の歴史から見れば『後の者』かもしれない。しかし、がっかりする必要はない。皆さんが『先の者』として、後の者であるヨーロッパを包容し牽引していってほしい」と激励しました。